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参考: ビジネスパソコンとその周辺に関するありんこ独断ガイドライン!

[ 目  次 ]
 デスクトップ型パソコン本体  ・ ノートパソコン ・ モニタ 
 キーボード・マウス ・ プリンタその他周辺機器
 OSについて ・ ソフトウェアについて
 ネットワークについて

■ビジネスパソコンについて:独断ガイドライン

(全面改訂:2009/4/25)

[ デスクトップ型・本体 ]

寿命は2年から4年だ!

 この説はずっと前から唱えているが2、3年で壊れて使えなくなってしまうということではない。
 仕事用の主要な役割を担うPCは2〜4年で更新したほうが良いだろうという趣旨である。
 以前は「2年」と言い切っていたが、WindowsXPは長く販売され安定的だったために、2〜4年という表現に改めたのだが趣旨そのものに変更はない。

 その理由は
@OSやソフトの進化:
 OSについては、Windows XPは約8年間もの長期にわたって売られたため(一時期)この物言いは「ハズレ」た格好になってしまった。しかし現行最新OSである”Windows Vista”は非常に不評のため短寿命で終わりそうだ(次期OS"Windows7"が近いうちに発売になるものと予想されている)。また、各種アプリケーション・ソフトウェアは進化を続けておりパソコン性能に対する要求が高度化している。

A前記@によるハードウェアの力量不足状態:
 具体的には、CPUやグラフィックカードの能力不足、ハードディスク容量やメモリ容量の不足などだ。
 これらはパーツの交換や追加によって補うことが出来る場合もあるが、対費用効果でよく考えた場合、できること・していいことは限られてくる。

Bパソコンが不安定になることがある:
 ある程度の年数使用されたパソコンは、「固まる」(フリーズ)、「真っ黒画面」(深刻なエラー)、「不意に再起動する」…などの不調に陥ることがある。原因を究明しようとしても再現しないなど、いわば「不定愁訴」状態で対策の手をつけられない場合も多い。
 これはパソコンのメーカーや機種に限らずそれぞれの個体の「当たり・外れ」によることも大きい。
 また、使われ方や環境(ほこりなど)の影響もあるようだ。
 2年くらいも経ってこのような症状が発生するようになり修理や調整がままならないとわかったら、予備用やあまり主要でない用途などに回すか、思い切って入れ替えるのがよいだろう。

「Windows Vista」については、別項をご参照のこと。


最低限の廉価なパソコンで十分だ!

 一般論としてビジネス用パソコンは世界的にはHPやDELLなどに代表され、国内ではSotecが筆頭だろうか。それ以外でもNECはじめ国内有名メーカー各社でもビジネス用として用意している安いパソコンで十分だ。
 液晶モニタとセットで5、6万円台くらいからある、あれでいい(注:「オフィス」は別途料金)。
 「ビジネス用として割り切ること」が重要だ。昔でいうペンティアム、今ならCore2Duo(コアツーデュオ)なんて、要らない。一般事務にはセレロンで充分だ。
 最近ではオンライン見積でも必要ない装備を省いたりグレードダウンできるようになってきた(以前は「上の」装備にしか選択肢を設けていない場合がよく見られた)。
 ただし、メモリだけは充分に積んでおきたい。OSがWindows XPの場合、1GB以上をお勧めする。


参考:個人用途のデスクトップパソコン

 最近は「(大型の)液晶モニタ一体型」が流行しているのだそうだ。確かに置き場所も節約でき接続も簡単、家族でいろいろ楽しむのに適しているだろうが、故障したとき修理はどうするんだろうと心配してしまう。
 それと、相変わらず付属ソフト「何でも入り」が主流のようだ。結局は使わないソフトの値段も価格に含まれているということをお忘れなく(^^;

[ノート型パソコン]

ノートは本来「ノートとして」使ってこそ意味がある。

 「ノートでなければならない」理由があるか? …そうでないのにノートパソコンPCを導入する意味は本来ないだろう。
 場所を取らないパソコンとしてノートを検討している方もあるかもしれないが、液晶モニタ付きのデスクトップ型パソコンのほうが融通が利いて置きやすい・使いやすい場合も多いものだ。本体とモニタの置き場所さえ確保できれば、机の上を空けたいときにはキーボードとマウスをどけるだけでいい。
 ノートではなかなかそうはいかない場合もある。電源やプリンタなどのケーブルがささっているし重さもあるので、そう簡単にはどけられない。

 一方で片付けやすいパソコンとしてわざとノートパソコンにした、という事例もある。その会社では、退社時には「机の上には電話機以外何も出しておいてはいけない」という規則になっていてノートパソコンも引き出しに仕舞われ、そのせいもあってたいへんキレイに整頓された職場環境を保っている。



「ノート」を「ノートとして」、使えば使うほどコストがかかり寿命は縮む。

 一方、ノートを「ノートとして」使う…つまり、持ち歩く等すればコストがかさむことになる。
 予備のバッテリや周辺機器などが必要になり、それらはみなそこそこ高価である。そして当然、本体の傷みも進む。
 しかし、非常に安価にノート型パソコンを手に入れられる時代になったので後述のように「デスクトップ代替」として気軽に考えるのも悪くない。



セキュリティ

 社内で別部署にも持ち歩き、社外にも持ち出すのだったら、セキュリティ=情報流出対策は十分にする必要がある。
 パスワードをかけた程度では、まだ十分ではない。
 指紋認証か、USBキー等のセキュリティ装置はつけたいところ。
 もちろん、情報流出に関する社内の制度や教育をきちんとしたうえで、の話だ。



受難・災難…おき忘れ・盗難。お茶かけ・落下等のトラブル

 持ち出した会社支給のノートパソコンを電車の網棚などに置き忘れたり車から盗まれたりする事件が後をたたないので注意したい。
 余談になるが、その防止のためにパソコン持ち出し禁止としたところ今度は会社でやりきれない仕事を自宅でやろうとしてUSBメモリなどにデータを入れて持ち帰り、それを紛失・盗難という事例も増えている。小さいだけに落としても気付きにくいだろうから、ある意味こちらのほうがやっかいかもしれない。

 話を戻すが、会社にどろぼうが入った時まず真っ先に狙うのが持ち出しやすくて高く売れるノートパソコンだ。防盗ワイヤの装着、引き出しに仕舞って鍵を掛けるなどの対策が必要だ。万一他人の手に渡っても内部の情報を読み出せないようにする対策も当然のこと。

 日常の使用中に落下させる危険性も高い。「打ち所が悪い」と液晶が割れたり(新品を買った方が安いくらい修理費がかかる)、中のハードディスクが壊れてデータを読み出せなくなる(復旧するためのデータサルベージという専門作業には数十万円かかる)。
 コーヒーやお茶をこぼしてかけてしまった場合にもある程度損傷を防げる機構を持った商品も出ている。カバーをかける方法もあるが、かなり使いにくくなる。



高くつく修理代〜保証や保守サービス加入を

 使うほど消耗しトラブルにあう危険性も高いノートパソコンであるが、その修理代はデスクトップ型パソコンに比べ、依然として極めて高い。
 そのため、事前に(購入時に限られる場合が多い)メーカーやショップが有料で提供する延長保証や、保守サービスの検討・加入をお勧めする。盗難保険を扱っている場合もある。



ノートパソコンも安くなったものだ!

 海外メーカーに限らず、国内メーカー製のものでも、近年は驚くほどノートパソコンが安く買えるようになった。一昔前はデスクトップパソコンの2倍かそれ以上はしていたものだ。それが、今では6万円台からあるのだ。
 ここまで安くなったのならデスクトップ型に比べて不当に割高であるという感じはしない。
 ただしこちらも、デスクトップ型以上に「割り切り」が肝心である。オプションやグレードアップをしていくと驚くほど値段が跳ね上がっていくことになる。
 重ねて申し上げるがノートパソコンの修理代は高額にのぼるうえデスクトップ型に比べ故障の危険性が高いので、有料で保証を追加・延長できるサービスへの加入をお勧めしておく。



「光沢」液晶は仕事にはダメ

 表面がテカテカしている液晶のことである。一見して「美しい」と思ってしまう。
 しかしこれは映画などを少し離れて鑑賞するにはよいのだがビジネス用途では使いにくい。
 どのように位置や角度や明るさを調整しても天井の照明や自分の顔が画面に映りこんでしまうからだ。



「ノート」をデスクトップ代替として使う事例が増えている

 「安くなった」「配備しやすい(ハコ1つである)」「片付けやすい」「省エネである(消費電力はデスクトップパソコンの半分以下)」「社内で移動して使える」などの理由から、ノートパソコンを一般事務用として採用する会社も増えている。

 2008年2月に行われたとある小規模な調査(調査対象330人)によると、仕事で主に使うパソコンは「ノート53%」「デスクトップ44%」とノートが上回る結果となっている。
 しかし「持ち歩く行動範囲」は「自席周辺」「勤務先建物内」という解答がかなりの割合を占めている。 (もちろん、それより割合は低いが「出張時や通勤時に持ち歩く」との解答も多かった。)
 この調査を見ても、ノートパソコンがデスクトップの代わりに採用されていることが多い事がわかる。

 上記のような実情であるのだが、さて果たしてそれらのノートパソコンが「使いやすい」状態で使われているかどうかは非常に疑問だ。
 ノートパソコンを据え置きで使う場合、デスクトップ型に比べて、画面が小さく暗いので見にくくキーボードも窮屈でポインタ(マウスの代替機能)も特殊となり使いにくい。
 せめて外付けで使いやすい(キーボードと)マウスを。格段に操作性が向上する。



超小型軽量の「モバイル」ノートもある

 重さ1kgを切るような、単行本より薄く小さいモバイルノートパソコンがある。
 以前はすこぶる高価だったのだが今では20万円以下、いやもっと安いものも出ている。
 使いこなしには割り切りとそれなりのテクニックと慣れが必要だが、例えば、携帯電話でメールを遣り取りする不自由を感じている管理職以上にとってや、決裁権を抱えたまま出張で連絡不能になるクセのある取締役(笑)などにとっては有意義な装備となるだろう。
 無線式のインターネット接続システム(各種ある)と組み合わせて、世界中どこにいても仕事をしている(させられている)企業トップも多数いる。



超小型軽量で安価な「ネットブック」はどうか

 前述のモバイルノートと同様の大きさと重さで非常に安価な「ネットブック」と総称される安価なノートパソコンがここのところたいへんな人気だ。
 だが、仕事に使うパソコンとして見た場合にはどうだろうか?
 一般的にこれらは、画面が小さく、キーボードも小さく、耐久性も心配だ。従って、デスクトップ代替の事務用PCとしては適さないと考えられる。
 前項のモバイルPCとしても同様で、耐久性と信頼性の面で不安である。



参考:個人用途のノートパソコン

 とても興味深いと思うのだが、黒や銀一辺倒だったノートパソコンの外装色に近年ホワイトが加わり、さらにそればかりではなく別の様々な色や、意匠(デザイン)を施したものも現れるようになってきた。これらは、スワロフスキーをあしらった特別に高価なものから、標準型にほんの少しの追加料金で手に入るものまである。
 個人の愛着ある「道具」としてのノートパソコンが、好きな色やデザインであって欲しいと思うのは当然のことで、それに応えるような製品が増えてきたのは嬉しいことに思う。

 また上述のネットブックは、個人用の気軽な持ち歩き用などの”2台目のパソコン”として、あるいは、携帯電話では飽き足らなくなった人のパソコン入門用として良いのではないか、とも思う。デザインや色もいろいろ選べて楽しい。


■モニタ、キーボード、マウスについて:独断ガイドライン

[ モニタ ]

安価になった液晶モニタ(LCD)

 数年前から考えると、びっくりするくらい液晶モニタは安くなった。当時は15インチでも10万円以上が当たり前だったが今では大きなサイズの液晶モニタが何と2万円から3万円台で買えるようになっている。
 ここ2、3年を見ても、徐々に価格は下がっている。だが15インチや17インチはだんだん品数も減っていて、もうこれ以上は下がらないだろう。価格の逆転減少が起きて大きいサイズの液晶モニタのほうが安いくらいだ。



仕事用には19インチをお買いなさいな(^^;

 ものすごく細かいエクセルの表を小さな15インチ液晶モニタに表示させて画面にかじりつかんばかりにして見ている、という仕事の仕方をしている人がけっこういるものだ。
 表の作り方がヘタなのか、それともエクセルで任意の行や列を「非表示」にできることを知らないせいかもしれないけれど、それくらいなら安くなった19インチモニタ(ワイドではないもの)を買えばいいと思う。
 オフィスが狭いからと言ったって、大きくなるのは垂直方向だけなのでなんとかなるはずだ。



液晶モニタの「ワイド型」はビジネスに不向き

 現在店頭でよく見かけるのが「ワイド液晶」というタイプ。
 映画鑑賞やゲーム、そしてWindows Vistaには「横長ワイド画面」が適しているということで各メーカーが注力した結果主力商品になり価格も安い。
 だがこれをビジネス用として使うのは、一般論として、お勧めしない。
 まず、先にノートパソコンの項で述べた「光沢液晶」が使われている場合が多いのだ。
 それに、一般的なビジネス用途では文書や表を上から下に読む必要が多いのだが、ワイド液晶は縦のサイズが狭いためだ。
 ワイド液晶に適合する仕事のやり方を考えてみると…横に二つ並べて窓を開く場合、大きな表を横にずっと追っていく場合、非常に横長のものをデザインする場合、パノラマ写真を取り扱う場合…ぐらいではないか。
 参考として、下表に液晶のサイズ(画面寸法は代表値・概略値)を挙げておく。


  15インチ 17インチ 19インチ 19「ワイド」 20「ワイド」 22「ワイド」
画面寸法 横×縦 mm 304x228 338x270 376x301 408x255 443x271 474x296
表示ドット数(横×縦) 1024x768 1280x1024 1280x1024 1440x900 1680x1050 1680x1050


液晶モニタの買い換え〜15インチからなら19インチに

 どうせ買い換えるなら、広い範囲が表示できるものにすべきだ。だが、それで文字が小さくなってしまうのでは労働環境の悪化としか言いようがない。だとすると、15インチ液晶から買い換えるなら19インチ以上にするべきだということになる。前述のように価格も安くなっていることだし。
 参考のため下表を掲げておく。単純計算の線倍率で見た文字の大きさの比較である。


<15"を基準> 15インチ液晶 17インチ液晶 19インチ液晶 19「ワイド」
サイズ(横幅の線倍率) 100%として 111% 124% 134%
表示ドット数(横) 1024 1280 1280 1440
文字の大きさ(単純線倍率比) 100%として 88.8% 99.2% 95.3%
      ※サイズ(線倍率)は画面横幅寸法の比とした。文字の大きさもそこから計算


寿命5年以上の耐久消費財

 液晶の寿命は一般的には、「バックライト」という裏から画面を照らしている部品の寿命と単純にイコールと考えていい。だから寿命は、ほぼ稼動時間数に比例する。
 バックライトの寿命については、4万時間とか5万時間(10時間×250日なら20年?!)と称するものまである。しかし一方でなぜか、製品保証は3年なのに「バックライトを除く」となっている場合が多い。
 まあしかし、これだけ安くなったのだから「当たり外れ」についてはある程度あきらめるしかないのかもしれない。
 何にせよ、普通はパソコン本体と同じかそれ以上は長持ちするわけだから、よく考えて購入したい。
 PC本体とセットで安価なもの(セットになるとそれぞれ単体で購入するより更に安価になる)を導入し、本体と共に2年程度で入れ替えるという考え方もある。



「明るすぎる」ので注意せよ!

 ひと昔前は「暗い・ぼんやり・鈍い」印象だった液晶モニタだが、最近の液晶モニタは明るすぎる。
 ワードやエクセルなどの「白い」画面を表示すると目が痛いほどに。
 これは、店頭で展示する際などに明るいほうが目立って、「きれい」だと思ってもらえると考えてのことかもしれない(テレビについては以前からそのようなことが言われてきた)。

 目の健康のため、時刻や季節で変わる周囲の明るさや、時間や体調で変わる自分の視力や目の調子に合わせて明るさやコントラストを調整して使うべきだ。
 ある液晶モニタの場合、「明るさ」を60%、「コントラスト」を50%に調整してやっとまぶしくなくどぎつくなく普通に見ることができた、というようなことがあったくらいなのだ。



有害ソフト:スクリーンセーバー

 「スクリーンセーバー」は最近のパソコンや液晶モニタにとって無意味かつ「有害ソフト」である。
 スクリーンセーバーというのは元々、パソコンを一日中つけっぱなしにするのが当たり前の欧米人のための、そしてブラウン管式のモニターのための、画面焼き付き防止対策の名残りだ。
 我々勤勉実直で節約にも熱心な日本人にはそもそも必要ないものなのだ、と言えよう
 スクリーンセーバーを使う代わりに我々は、Windowsの設定で「モニタの電源を○分後にOFF」にしよう。そうすると天井の蛍光灯1〜2本を消したくらいの省エネ効果がある。
 また、インターネットや雑誌の付録などにあるスクリーンセーバーやデスクトップテーマなどは、PCのメーカーやOSとは無関係に勝手に開発された一個のソフトウェア/独立したプログラムであって、システムに悪影響を与える場合がある。ビジネス用のパソコンには被雇用者たるユーザーが勝手にそんなものを入れてはいけない。管理者もそれを徹底すべきだ。



液晶画面は指で触るな!

 液晶画面はブラウン管に比べて「指紋」がふき取りにくい。なのに、説明したり指摘したりするときに指でべとべと画面を触る人がいて困る。
 指紋(油脂)がついたままだと液晶画面が傷むので、専用のクリーナーを使って頻繁に掃除すること。
 ともかく、なるべく液晶画面には指で触れないようにしたいものだ。

 「光沢液晶」については、ノートPCの項を参照。



CADやデザイン、DTP業務と液晶モニタ

 大画面液晶もかなり価格が下がってきたこともあり、採用している職場も多い。
 ただし、一般事務用の液晶モニタと違ってそれなりに高価である(ブラウン管モニタでも同様だが)
 業務によっては発色などに不満が出ることも考えられるので注意が必要だ。メーカー・機種によっては補正(キャリブレーション)のシステムを持っているものもある。



[ キーボード ・ マウス ]

キーボードやマウスは「事務用品」「消耗品」と考えよ

 ボールペンなどと同様、キーボードやマウスは事務用品であり消耗品である。
 不適正な使い方をしないよう、また清掃や手入れなどの管理を行ったうえで、使い勝手の低下や故障などが起こった場合には速やかに交換すべきだ。
 そのために、予備品の保有を勧める。
 交換用のキーボードは2千円台位から上のものを。千円以下のものもあるが、あまり安いのは勧められない。(100円ショップで10本入りで売っているボールペンを事務用に使わせているような会社ならばしょうがないかもしれないが:苦笑)
 マウスについては後述する。



堅実な選択として〜「ボール式マウス」

 まだボール式マウスを使っている事業所は意外に多い。安物の光学式よりは安定感があり信頼性もある。
 事務用としては「安いボール式マウス+安い普通のマウスパッド」という選択も、堅実な選択肢としていまだ有効だ。
 ただ、動きがおかしいので中を開けてみると、埃や、特にケシゴムのカスがローラーにこびりついていることが多い。快適な動作を保つため、なるべく頻繁に内部を掃除すべきだ。



安定感が出てきた「光学式マウス」

 ボールのないマウスで、赤く光るのが光学式マウスだ。
 初期のころは、カーソルがあちこち飛んだり、反応しなかったりと、不満も多かった。しかし近年はさすがに安定して信頼できる製品が増えてきた。
 しかし、あまりな安物は避けること(3千円以上からか)、マウスパットは「光学式専用」のものを使うこと。そして正しい・最新のドライバをメーカーのサイトから入手して使うことをおすすめする。



高精度が売り物の緒「レーザーマウス」

 ボールのないマウスで光らないのがレーザーマウス。
 可視光線の代わりに不可視のレーザー光を使うものだ。
 これも初期のころは光学マウスほどではないにしても不満があったものだが最近は「高精度」を売り物にするほどになっている。
 安価な製品も見かけるが、数千円以上からでないと心配だ。また、マウスパット表面の材質は選ばないが正しい・最新のドライバは必須である。



無線マウスも使えるようになってきた

 以前は、不意に電波の接続が途切れたりしてイライラさせられた無線マウスだが、最近は安定的になり「使える」ものが増えてきた。
 マウス内部に電池が入るため多少重たくなることが気にならなければ、マウスのコードがひっかかったりからんだりする不快さが嫌いな人にはお勧めだ。
 電波式のものが主流。受信部も小型化していて、最小のものはユビの先くらいだ。
 安いのもあるが、買うなら光学式マウス+無線(電波式)で3千円以上のものを。
 正しい・最新のドライバは必須である。



マウスのサイズとデザイン

 異常に小型のものも市販されているが、使いにくい。肩が凝る指が攣る(笑)。持ち歩き用、非常用としては意味があるのだろうが、常用としてはお勧めしない。
 仕事として長時間使うマウスは、手のひらの重みを受け止められるサイズと形状であるべきだ。
 ある程度大型でふっくらした形状のものを、実際に手にとって選ぶのがよい。



リストレスト(パームレスト)で疲労軽減・作業効率アップ

 キーボードやマウスを操作する手のひらの付け根や手首を支えるクッション様のもののことだ。  長時間作業する場合などには、これがあると非常に楽だ。タオルやハンカチを畳んで敷いただけでもかなり違ってくるから試してみて欲しい。
 リストレストは、好みもあるだろうがしっかりした硬めものよりジェル内蔵のしっとり柔らかいタイプがよいようだ。しかもそのに上にハンカチやタオルを敷き、硬さや高さや手触りを調整して使うとなお良いと思う。


■プリンタその他の周辺機器について:独断ガイドライン

[ プリンタ ]

□カラー・レーザープリンタ

安くなって小型化し、画質も向上した

 製品価格はかなり下がり、当初よりは相当小型化した。
 画質も向上したが、「写真画質」についてはインクジェット式にかなり譲る(適さない、と断言しておこう)。
 印刷速度も向上したが、まだモノクロレーザーには及ばない。
 ランニングコストも下がって来た。「墨一色印字」のコストを意識した製品も出ている。

メンテナンス(消耗品)をよく検討してから導入を

 カラーレーザーの場合、モノクロレーザーと違い、通常「黒」+「カラー3色」という4通りのトナーが必要である。
 モノクロならトナーと一体型になっていることが多い「感光ドラム」(メーカーによって呼び名が違う)もトナーとは別の消耗品として交換が必要になる。
 更には、「廃トナーボックス」という消耗品も必要な場合がある(機種による)。
 自社で消耗品管理をする場合には、これらのことを事前に良く把握しておくことが必要だ。

導入検討には、画質、頻度、単価などの検討を

 用途としては、宣伝やプレゼンのために頻繁または大量にカラーでの出力が欲しい場合、カラー写真等を内容に含む調査報告書等の業務用書類の大量または高速な出力、ということになるだろう。
 画質については前述のようにカラーインクジェットプリンタとの勘案を。
 頻度・単価については、通常出力1枚ごとに「カウンタ料金」が発生するメンテナンス契約をしたカラーコピー機やFAX複合機を使用する場合との比較検討を(カウンタ料金はカラーとモノクロで違う場合があるので注意)。



□モノクロ・レーザープリンタ

使いやすいオフィスの定番機器

 オフィスで業務用として紙に出力するのなら、まず筆頭はこのモノクロレーザープリンタだろう。
 大型の、高速で多種の用紙を扱え、さらには帳合せやホチキス止めの機能をもつものもある。
 小型のA4用紙以下専用で、デスクサイドに気軽に置ける安価なものもある。
 ネットワーク機能を内蔵し、部署内で手軽に共用できるものも増えた。
 社外品の安い「リサイクルトナー」を上手に利用するとランニングコストを下げることができる。

 ところで、最近「エコ」だと喧伝されている「裏紙」の利用は、プリンタの不調・故障の可能性が高くなるので一般的にはお勧めできない(感光ドラムにキズの危険性や紙詰まりなど)。
 用紙節約を考えるなら、無駄な出力をしない努力と、元々”両面印刷対応”のプリンタを選ぶほうがよい。

消費電力に注意を

 レーザープリンタで気をつけたいのは、消費電力だ。
 オフィスでよくみかけるA3対応のレーザープリンタは1kw以上の電力を食う(最大時)。
 A4小型機でも500Wくらいは食う。
 オフィスにパソコンやプリンタを増やす場合、プリンタの消費電力の事も考慮に入れて電源を使い分けしないとのちのちトラブルのもとになりかねない。

使えばいいのに…いろいろな機能

 「両面印刷機能」をもつ機種がある。持ち出しする時の紙のボリューム低減や、渡した相手が勝手にコピーして二次利用するのを抑止する意味で有用だ。だが、なぜかあまり使われていないようだ。
 「ウォーターマーク(すかし)」機能もある。複写を(主に心理的に)防ぐ効果があるが、同上…
 「きれい←→はやい」の切り替え機能も余り使われていない。通常「はやい」に設定されたままのことが多いのだが、はやい=粗いということなので、大事な書類には「きれい」を使いたい。印刷された文字のクォリティが違うのだ。見る人は見ている。
 「逆順に印刷」「部数ごとに印刷」などの機能も、知っていると便利で効率が上がる。



□インクジェットプリンタ

我が国の美風のおかげで年々進化

 わが国の伝統的な美風であるところの年賀状・暑中見舞いのおかげで、インクジェットカラープリンターは年々進化を続けている、といってもいいだろう。
 デジタルカメラの普及と高性能化も併せて、プリンタの進化に拍車をかけている。
 その速い進化の速度のため、2〜3年くらいで買い換えたほうがいいだろう。性能=画質と速度と使い勝手が、格段に違うのだ。

ランニングコストはかなり高い

 インクは、思ったよりも早く大量に消費する。切れそうになってから次を買うのではなく、常に各色2〜3個は予備を購入しておくほうが良い。
 社外品の安いインクが用意されているような機種を選ぶとランニングコストが低くて済む。
 (「インクの詰め替え」というのもある。確かに安いが、仕事としてやるようなことではない。)

デジカメを直結して印刷する機能

 デジタルカメラを専用ケーブルで直結したり、デジカメのメモリの挿入口を備えていたりして、デジカメで撮影した写真をパソコンを介さずに直接印刷する機能をもったインクジェットプリンタが増えている。
 この機能を便利に思う人もいるかもしれないが、一般的にビジネス用途で考えた場合、印刷コスト(インク代と用紙代)や所要時間を思えば、パソコンに取り込んで選択・必要な加工をしたのち必要な写真のみ出力するというのが普通であり効率も良いだろう。



□複合機

スモールオフィスにはいいかもしれない

 近年すっかり定着した「3in1、4in1または5in1」(プリンタ・スキャナ・コピー、デジカメ直結、そしてFAX)という複合機である。
 大別して、「プリンタ+スキャナー」で「コピーができるプリンタ」という位置づけのものと、更にFAX機として使えるもの、の2種がある。
 別の種類分けでは、プリンタ機構がインクジェットカラーのものと、モノクロレーザーのもの、そして大型機に多いがカラーレーザーのものとがある。
 イニシャルコスト(導入費用)とランニングコストをよく検討した上で、こうしたオールインワン機を導入するのもいいだろう。

考えるべき事

 置き場所・空間>>小型のものでも意外に置き場所に広い空間が必要であることに注意が必要だ(上・左右・手前など)。
 故障>>複合機においてこわいのは「1つの機能が壊れたらどうするか?」ということだ。代替案を考えておかねば仕事にならない。
 用紙サイズ>>小型の複合機は殆ど全て用紙はA4までの対応だ。大判用紙対応の大型機はとたんに高価になる。
 コピー速度>>大型のコピー機に比べるとおそろしく遅い。大量にコピーする場合は時間がかかる。



□ドットインパクトプリンタ

老兵は死なず(笑) まだ使われている

 世間一般には「絶滅した」(笑)ともしかしたら信じられているかもしれないが、ドットインパクトプリンタはいまだに有用な機器であり、特定の目的では代わるもののない存在である。
 複写式の書類・伝票を扱う所、連続用紙でのデータ打ち出しをしている所にはなくてはならない。
 メーカー各社とも新製品を開発している。連続紙をセットしたままで単票用紙を使えたり、単票用紙の端を自動的に検出できたり、単票用紙を水平に挿入・排出する形になっていたり、ネットワーク対応できたりする。
 印字精度・印字速度も向上している。しかし、あの独特の騒音と振動は相変わらずだ。


[ データストレージ ](ネットワーク対応ストレージ等)

□データバックアップの必要性

データ保存むかしばなし(笑)

 最初はフロッピーディスクだった。最大でも1.44MBの容量だった。
 やがて「一太郎やワードの大きな文書はフロッピーに入りきらない」という問題が発生した。
 MOというのができた。128MB、256MB、640MBという大容量だ。
 CD−Rというのができた。700MBと、フロッピー500枚分近い容量だ。
 一方で、パソコン本体に搭載される記憶装置:ハードディスクの容量がどんどん大きくなっていった。画像や図面などを扱うようになったためで、その後、音楽や動画などもパソコンで扱うようになっていき、さらにハードディスクの容量が増やされていくのだった。
 テープ方式のものもDATや8mmなど手軽で大容量(4GB、8GBなど)のものが開発された。
 DVD−Rもできた。4.7GBだ。二層式だとその倍も記録できる。
 ところが、ハードディスクの容量はと見れば、80GB・160GB・250GB・320GB…と来て1TB(1000GBのこと)を越えすらしている。
 もはやパソコンのハードディスクのデータをDVD−Rなどで保存するということ自体、現実的ではなくなっているのだ。100GBのデータを保存するにはDVD−Rが20数枚必要となり、分割して保存するための手間や時間を考えれば、毎日なんてとんでもない、週一度さえしたいとは思わない作業である。

パソコンのデータ保存には「ハードディスク」しかない

 上述のように、パソコンに内蔵されているハードディスクの大容量化が急激に進んだ現状において、その内容であるデータを実用的に保存可能な外部メディアが存在しない状態である。
 つまり、「ハードディスクのデータはハードディスクにバックアップする」しかない。

 もちろん「一部の、ごく大事なデータだけ」を保存するなら他の方法もある。だが、日々追加変更されるであろうその「大事なデータ」を指定して保存するのは手間のかかる作業となるだろう。それに、大事なデータだけあればそれ以外はいつなくなっても問題なく仕事ができるというのだろうか。そうではないはずだ。

災厄は突然に訪れる

 実際に起こった話だが、パソコンのハードディスクが何の前触れもなく突然故障し、データが一切読み出せなくなったお客様がいた。
 この顧客はそれまでの幸運…過去数年以上数台以上のパソコンを使用していて一度も故障したことがないという経験から、データのバックアップを取ることを怠りがちになっていた。
 緊急事態で駆け付け、ハードディスクが完全に故障して認識不能となっていることを確認した後、「データレスキュー」という特殊作業(壊れたハードディスクからデータを読み取る専門技術作業)の料金を調べてみたところ約50万円かかることがわかった。
 気の毒だが、日ごろバックアップをとっておけば…と嘆いたとてもう遅いのである。

外付けハードディスクにデータバックアップ

 USBその他の方式でパソコンと接続する、外付けで独立したハードディスクのことだ。
 これらには、データバックアップのためのソフトがおまけでついてくる場合もある。データバックアップにはフリーソフトや、単独で売られている市販ソフトもある。バックアップソフトを使うほうが、手動で保存操作をするより楽なので使うことをお勧めする。
 購入する外付けハードディスクの容量は、保存すべきデータの総量(複数パソコンからバックアップするならその合計)に将来の増加分と余裕分を加味して勘案する。
 経理、人事、CAD、画像、文書製作その他の用途で多数のソフトを使い重要なデータを多量に保有しているパソコンについては、パソコン1台につバックアップ用の外付けハードディスク1台を専用に配置することをお勧めする。
 また、近年データがますます肥大化する傾向にある個々のパソコンのハードディスク容量の不足をカバーするという使い方もある。ハードディスクが満杯近くなったのでもっと容量の大きいパソコンに買い換える、などといった事態を回避することができるわけだ。

NAS(Network Attatched Strage:ネットワーク対応ストレージ(データ保存装置)

 「ナス」と呼ぶ。
 外付け型ハードディスクかもう少し大きいくらいの装置で、ハードディスクを内蔵しネットワークにつないでそのハードディスクの中身をグループのみんなで共有できる機器である。
 もちろんグループ内の全てのパソコンのデータバックアップ場所として使える。
 簡易なファイルサーバとして情報共有・情報保護のための装置として使うこともできる。
 製品によってはプリントサーバ機能(プリンタを接続し、これをネットワーク上の複数のパソコンから使用できるようにする機能)があるものもある。
 容量が不足した場合にはハードディスクを追加して容量を増やすことの出来る機種もある。
 便利で有効な機器ではあるが、ルール作りをきちんとして運用しないとただの雑多な「物置」と化すだろう。


■OSについて:独断ガイドライン

□Windows Vista について

 Windowsの最新・現行バージョンである『Vista(ビスタ)』については下記別項を参照のこと。
 [コラム] 今年は VISTAの年になる!?(2008.1.31)


□Windows XP について

 現在最も使用者が多いと思われるWindows XPについては以下の別項を参照のこと。
 [コラム] やっぱり! Windows XP Home サポート2014年まで延長!(2007.1.26)


□古いWindows…Windows 「98」や「Me」 について

 「Windows98」と「Windows ME」のメーカーサポートはすでに打ち切られている。
 セキュリティパッチの提供もなされないため、インターネットに接続して使用すると危険だ。
 インターネットにつなぐ使い方は、すぐに中止すべきである。
 詳細については下記別項を参照のこと。
 [コラム] 旧Windows=98とMeはもはやサポート打ち切り(2006.1.20)


□XP→Vista のバージョンアップは勧めない

 一般に、古いパソコンの古いWindowsを新しいWindowsにアップデート(バージョンアップ)してはいけない。その古いパソコンはもともとそのようには作られてはいないわけで、不具合が起きずとも、快適に使えることは非常に少ない。
 WindowsXP から新しいVistaへのバージョンアップを計画する前に、メーカーのマイクロソフト社が動作可能かどうか確認するためのページを用意しているので参照すること。
  → Windows Vista互換性情報ページ
 ところで、「動きますよ」「使えますよ」とメーカーが勧めたとしてもそれは売りたいからそう言っているのであって、動作条件をかなり高いレベルでクリアしていないと快適に使用できないことは言うまでもないことだ。



□古いPCのパワーアップ改造

 本来、反対の立場である。「中古の軽トラックに新しいエンジンを積んでもそれはやはり中古の軽トラに過ぎず、新車になるわけでもスポーツカーになるわけでも2トン車になるわけでもない」という言い方で無駄であると説いて来た。
 しかし条件を限定すれば有効かつ対費用効果も高く、お勧めできる「パワーアップ」もある。
 それは、WindowsXP搭載パソコンにおけるメモリの増設だ。
 初期のWindowsXP搭載パソコンにはわずか256MBのメモリしか装備されていないものも多く、動作速度の遅さの大きな要因になっている場合が多く、現在はメモリ価格が安い傾向となっていることもあり、これを増設して合計512MB、できれば1GBにすることは手軽で有効な性能向上策といえる。
 メモリの増設はシロウトでも比較的簡単にできる(取扱説明書に記載がある場合が多い)し、メーカーもこれを「改造」とはみなさず保証が打ち切られることはない(個別に要確認のこと)。



□その他のOSについて

MacOSについて

 Apple社のMacOSについては操作経験もなく全くわからない。
 これについては、『ありんこ』では一切かかわらないものとする。
 一言だけ言うと、Apple社のパソコンは修理代が非常に高いという話を聞く。しかも故障しやすいという話だ。故障時に修理代で困らないように、保証制度がある店で購入したほうがいいだろう。


Linux系の各種OSについて

 サーバー用OSとしてのLinuxはもうすでに一定の地歩を築いたと言えようが、ビジネス用パソコンのOSとしてのLinuxについては、ある部分の有用性・優位性などは理解できるものの現在では多種が乱立して混乱状態であり、採用は勧めない。
 全世界で活発で熱心な開発が続いているようなので、近ぢか完成度と信頼性の高いものが出てくることに期待したい。


■ソフトウェアについて:独断ガイドライン

必要なソフトを必要な本数、正規に購入すべきだ

正規ソフトにも上手な買い方がある

 ソフトウェアには「製品版(パッケージ版)」の他に、「おためし版」「乗り換え版」「OEM版」「アップグレード版」など、お得な買い方がいろいろある。
 特に、PCを新調する時にはPCと同時にのみ購入できる「OEM版」がお得になる。
 「ライセンス」購入という方法もある。5〜10本以上を同時に導入の場合には考慮すべきだ。


「MS Office」に関する意外な事実

 少し古い情報だが2004年のある統計によれば、世界中そして日本の企業で標準的に使われているマイクロソフト社の「Office」製品(ワード、エクセル、アウトルック、パワーポイント、アクセスなど)で最も多く利用されているバージョンは「Office2000」で、約半数にものぼるのだという。その理由は「それ以上の機能は必要ないから」だというのだ。

 「MS Office」の変遷を見ると「Office95」「同97」「同98」「同2000」「同XP」「同2003」「同2007」と頻繁にアップデートされている。
 最新版の[Office2007」は、ユーザーインターフェース(使い勝手)が大幅に変更され、以前から使い慣れている人からは大変な不評を買っているようだ。
 こうした統合ソフトは、ユーザーによって使い方使い道使う機能が違うせいか、新しくなって画期的に便利になったとか良くなったとかいう評価が聞こえて来にくいものなのかもしれない。


「Windows Vista」と「MS Office」

 最新のOS「Windos Vista」がサポートする「MS Office」のバージョンは「Office2003」と「同2007」の2種類だけだ。
 つまり、それ以前の「Offce」ソフトは「Windows Vista」では(正式には)使えないのだ。
 「正式には」と書いたのは、動くことは動く(場合が多い)からだ。ただし、操作によって致命的なエラーが発生してしまい、せっかく入力したものがパーになる可能性などがある。
 試してみる・チャレンジしてみるというのは仕事しては適切なリスクとは思えないので、古いバージョンのOfficeソフトしか持っていない場合でWindows Vistaで使いたい時には「Office2003」の購入をお勧めする。
 市中ではこれの「OEM版」がまだ入手可能のようで、「Office2003 Personal」が2万円程度で手に入る。(2008.2.29追記)


その他の「MS Office」代替ソフト

 官公庁などでは、公共の仕事に使うソフトを1社に依存している状態は如何なものか、というわけで、「MS Office」一辺倒のパソコンソフトの見直しの動きがある。代わって採用されているのが無料で配布されている「Open Org.Office」である。
 「Open Org.Office」は、見た目・使い勝手こそ違いはあるもののほとんど「MS Office」と同等の機能を持っており、それでいてタダというわけだ。
 「MS Office」と同等の機能・内容を持つソフトは他にもいくつかある。


■ネットワーク(LAN、WAN)について:独断ガイドライン

□□ WAN:ブロードバンドを導入せよ □□

光ファイバー・ADSLで高速インターネット

 WANとは広域ネットワークのことで、自社からインターネットへの接続を指す。
 そしてブロードバンドとは広帯域のことで、より高速なインターネット接続のことだ。
 ブロードバンドの代名詞は、かつて「ADSL」。それがいまや「光」へと移り変わりつつある。
 普通の電話回線(アナログまたはISDN)を使用してインターネット接続している事業所は、安価に導入できるようになったADSLや光へ切り替えることをお勧めする。

インターネットは情報源

 ブロードバンド化して自由かつ高速にインターネットに接続できるようになるメリットは、インターネットを膨大かつ無料の情報源として活用できることだ。
 「検索」サイトを上手く使って複数の情報源を辿れば、正規の情報から紹介記事、うわさ話まで手に入れることができる。使いこなしには多少の訓練が必要だが、情報収集のスピードアップと多様化が図れる。
 そしてもちろん、自社ホームページや担当者ブログなどを設置して情報発信源としての活用もある。


□□ LAN:オフィスはネットワークで一体化を □□

もはや「常識」〜オフィスにLAN

 LANとはローカルエリアネットワークのことで、オフィス内のパソコンなどをネットワークで接続することを指す。つまり、パソコンどうしで情報を共有したり、プリンタを共同で使用したり、インターネット接続を共有したりすることだ。
 LANを実施するメリットは、まず「紙が減る」ことだ。印刷して上司に提出したり部員に配布したりする必要がなくなる。その他、共同で使用することでプリンタなどの周辺機器の数を減らすことができるなどなどたくさんの利点があるのだ。
 情報を共有したくない場合(経理や人事のパソコンなど)には、他のパソコンから中が見えないように設定することもできる。

有線LANは低予算で実現可能だ

 LANケーブルを使って接続する有線LANシステムの場合、現在発売されている全てのパソコンには接続機能が備えられているため、ケーブルとわずかな機器を購入するだけと非常に低予算でLAN構築が実現可能だ。
 LANケーブルの配線が必要なので、オフィスの構造によってはモールなどの保護施工が必要になる。

オフィスでの無線LANも実用域に

 LANケーブルを使わず、無線電波を介して接続するのが無線LANシステムだ。
 前項の有線LANが施工しにくいようなオフィス環境や、構内を移動して使うノートパソコンを多数採用しているような事業所に向いている。
 近年とみに無線LANシステムは通信速度が高速化され、安全性も高まり、また価格も下がってきているのでオフィスでも安心して手軽に採用しやすい。
 とはいえ、無理に全ての機器を無線化するのはコストがかかるため、有線LANとうまく混合して計画するのがよい。

公共無線LAN〜どこでも仕事ができてしまう

 空港や駅、また飲食店などで公共無線LAN環境を提供しているところが増えている。事前に申し込みをしてわずかな月額料金を払うだけで無線LANが利用できる(無料かつ申し込み不要のものもある)。
 こうした仕組みを上手に使えば、外で仕事をする社員のノートパソコンに携帯電話式等のインターネット機能(装置はやや高額で月額費用も数千円)を用いる必要がなくなるかもしれない。
 また、自社オフィスや店舗でこうした公共無線LAN環境を提供する、ということもできる。

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